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南半球の楽園、ニュージーランド(1)
                                               2004/3/27
息を呑む絶景のリッポンヴィンヤード
 テロだ、戦争だ、と物騒な世の中だ。人間なんて、しょせんわがままだし、自分勝手だし、みなが仲良く平和に暮らす、というのはある種矛盾した、永遠の課題なのかも知れない。
ニュージーランドへ飛んだ。日本からほぼ真南に、12時間のフライトだ。そこには、息を呑む大自然があった。日頃の悩みや人生設計などが、なんてちっぽけなものなんだ、と打ちひしがれる思いだ。


 まずは世界の最南端産地といっていい、セントラルオタゴだ。リッポンヴィンヤード、マウントディフィカルティ、フェルトンロードなどを訪れた。ワインが目的でやってきたのだが、そんなことどうでもいいよ、と思わせるような自然環境にうっとりとした。それでも、ハードなスケジュールだ。朝から夕方まで試飲を繰り返しながら、疑問点を造り手にぶつけていく。答えるほうも必死だ。それぞれの信念があり、情熱がある。酔っ払ってられないほど、こちらも踏ん張った。特にスクリューキャップに関して意見が分かれた。業界でもホットな話題だし、今後の推移を見守りたい。
 ピノノワールの産地として注目を集めている。冷涼な気候なので美しい酸も備わっており、豊かな果実味との、贅沢なバランスが特徴といえる。
セントラルオタゴ、マウント・ディフィカルティ。試飲を交えながら、鋭い質問が飛び交う


フェルトンロードの畑。手前のあぜ道には小石がびっしり。
 ピノ・ノワール好きにも注目を浴びた、フェルトンロード。醸造責任者のブレア・ウォルター氏は畑を案内しながらこういった。「ブドウの根は地中深く伸びている。ここの畑は、表面は小石に覆われていて、地中は粘土や砂利など複雑な階層になってるんだ。ブドウはそこからいろんな要素を吸い上げる。私はただ、その成長を見守ってるだけだよ。」非常に爽やかな笑顔だった。大自然にはお手上げさ、といった潔さといおうか。悟りの境地なのかもしれない。


(2)へ続く


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