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13日の金曜日。お盆休みに入った週末の夜、サラリーマンの街・神田はもぬけの殻。生ぬるい空気が漂う、不思議な空間。 場末な雰囲気が漂うJR高架下にある、その名もずばり「があどした」へと向かった。以前一度訪れたことがあったが、今日は予約を入れてじっくりと楽しみに来た。 ワイン居酒屋という前フリは決して伊達ではない。本当に、厳選された飲み頃ワインが揃っているのだ。そしてすごいのが、ほとんど小売価格に近い、ということ。ヴェルジェのマコンも、アルローのブルゴーニュ・ルージュも¥3000。ちょっと考えられないくらい安い。
最初は岩手の地ビールで乾杯。銘柄は失念してしまったが、濃いアンバーエールで飲み応えがあった。 ワインはヴェルジェのマコンを。ミネラルたっぷりの辛口が小気味いい。柑橘の香りに、バターリィなコクもほんのりあって、ぐいぐい進む。 料理は冷しトマトの生ハム包みチーズかけ。新鮮なプチトマトが口中で弾ける。スノー状にカットされたチーズが生ハムに付着し、なんとも旨い。
一本目のワインはあっという間に空になり、二本目のワインを探し始めた。スペインやオーストラリアも面白そうだったが、ここはブルゴーニュ・ピノのアルローを見つけたのでそれにしてみる。チャーミングな果実味、ほどよい熟成感もあってまとまりがいい。豚肉にもいいし、次に出てくるチーズともジャストフィット。少し冷し気味だと、さらにジューシーさが増してくる。
チーズは青カビのゴルゴンゾーラと、ガーリック入りのクリームチーズ。ちょっとした口休めだ。そしてさりげなく、そのお皿が素敵なデザイン。聞くとウェッジウッドという英国のブランドで大変人気があるらしい。いやあ、なんとも恐れ入った。正直、お店の外見とのギャップがすごい。 メインの一品は、名物ともいえる黒豚の紅茶煮。血色のいい豚肉が、紅茶で煮られてほのかにピンクづいている。香りはふんわりと茶葉の印象。じっくり煮込まれているので身は柔らかく、しかし繊維は細かい。そしてその間隙を縫うように、旨みがもぐりこんでいるのだ。 あまりの美味しさにワインは3本目(2人で)へと突入。造り手はDom.Mazurd、ローヌの赤96年。きれいな熟成感が印象的でおしとやかな一本。オリエンタルスパイスなどの印象が、黒豚の紅茶煮にもよくマッチング。人を明るくさせてくれる、前向きなワインだ。 本当は誰にも教えたくない名店、ワイン居酒屋「があどした」。ゴトン、ゴトン、と列車の音を聞きながら傾けるワイングラス、というのもなかなかいいものだ。 ※こちらは2号店で、本店はもう少し駅寄りにあります。 千代田区鍛冶町1-2-13 03-3254-5067
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