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呉市海事歴史科学館
大和ミュージアムに思う

                                                  05/5/26

戦艦・陸奥の主砲。 大きなプロペラ。
ガラス張りの正面玄関。 後ろには桟橋がある。
 よく晴れた4月27日の水曜日、友人と連れ立って呉の大和ミュージアムを訪れた。マスコミなどでも報道された話題のスポットだったので、開館日はかなりの来場者があったようだが、平日とあってさほど混んではいない。見どころは大和1/10模型など様々あるが、広島県人として、日本人として、歴史を見つめ、深く考えるための来訪。一つ大きな深呼吸をし、気を引き締めて入っていった。

 戦艦・陸奥の砲身やスクリューを眺めながらガラス張りの正面玄関へ。券売機で入場券を買い右手に進むと、早くも大和1/10模型がその全貌を現した。息をのむ迫力はまさに超ド級。ただその場に立ちつくし、技術の美しさ、構造の細かさに見とれていた。

 男子たるもの夢にまで憧れた戦艦・大和が、スケールは違えどすぐそこにある。居並ぶ46糎砲はどこを見据えているのか。戦艦でありながら航空機を打ち落とすために急造された、ハリネズミのような対空砲火を見て、設計技術者は何を思うのか。そして大和が沈み、戦後日本の復興を経た、21世紀を生きる我々はそこから何を学ぶべきか。


 展示は、まだまだ続く。翼を休める零式艦上戦闘機62型に、悲惨な特攻兵器・人間魚雷「回天」や特殊潜航艇「海龍」。ただただ言葉を腹の底に押し込み、ありとあらゆる意識を頭に集中させる。あの時、何があったのか。なぜ、こうなったのか。人間が人間として生活を営んでいく以上、片時も忘れてはならない出来事。決して目をつぶってはならない・・。


 大和と運命を共にした方々の遺書を読む。故郷を思う気持ち、親を思う気持ち、子を思う気持ち。戦場で死ぬことは軍人の本懐と心得つつも、日本の未来を案じ、思いの丈をぶつけた書簡の数々。ただその場に立ちつくし、そっとハンカチに手をやった。

 平和な海は、誰のためにあるのか。そしてまた、誰のおかげで平和な海があるのか。そんな問いに対する答えなど一生見つからないだろう。しかし、一生かけて考え続けることが平和への大きな力になると信じ、大和ミュージアムを後にした。


参考サイト:
呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)
へりくつブログ「呉・大和ミュージアムへ」

終わり



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