●2004年のボージョレ・ヌーヴォー
薄っすら濁りのある明るいルビー色。スミレの花やバナナ、少し閉じこもった還元香も。ボージョレ・ヌーヴォーらしい輪郭は留めているもののヴィンテージは2004年、一年以上の瓶熟成を経たことになる。
口をつけると酸はクルッと丸くなり、果実味の甘さがキュッと引き立つ。ライトではあるが気の抜けたような感じはなく、1本軸の入った印象。並みのヌーヴォーなら数ヶ月でへたるところだがさすがはフレデリック・コサール、これが土地の力、葡萄の力ということか。
04年のリリース直後に飲んだときと比較してみる。抑揚のない落ち着いた広がりはそのままに、さらに甘みが引き出されたような印象を受けた。なにかが突出するのではなく、各要素が均一に歳を重ねたかのようだ。
お祭り騒ぎだけではもったいない。ボージョレの奥深さを示唆してくれた1本。